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徒然と、思うが侭に小説を書くサイト。
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それから数時間後。
昼食を摂ったり雑談したり、草食で温和なモンスターであるポポを一緒に観察したりと、
一人と一匹ののんびりした旅路は、まだまだ続いていた。

そして、太陽が傾きかけた頃・・・・・・
辺りはいつの間にか、見渡せるほどの大平原から、小山と緩やかな勾配の丘陵地帯へと変わっていた。

『なんだか平和ですねぇ~。本当に怖い恐竜とか出てきたりするんですか?』
「そうニャねぇ・・・。いつもなら、ランポスやファンゴといった狂暴なヤツも出てくるはずニャんだけど・・・」

やけに静かすぎるニャ。
そう言いながらキョロキョロと辺りを見回すオタマ。

『今日は巣の中でお休みしてるんじゃないんですかねぇ? 私たちも休憩しましょうよネコさん~』
「何を暢気なこと言ってるニャ。こういうときこそ危険は付き物ニャよ? あと、それからボクの名前はオタマニャと・・・」

そのとき。

「GYAAAAAAAAWWWWWOOOOOOOOOOOO!!!」

耳をつんざくような鳴き声が、小山の一角から響き渡った。
そして現れるは、青白の鱗を持ち二本足で立つ、爬虫類の親分的存在。

「ど、ど、ど、ど」
『ど?』
「ドスランポスニャ!?」

ドスランポス。
ランポスと呼ばれる、二足歩行が出来るトカゲたちのリーダーである。
強靭な脚と鋭い爪牙、背後から迫り来る狡猾さも持ち合わせ、時に集団で襲い掛ってくる恐ろしい生物だ。
また、様々な環境に適応できる能力も持ち合わせており、雪山では凍結能力を持つギアノス、砂漠では麻痺能力を持つゲネポス、火山では猛毒能力を持つイーオスと、名前と体色と体の一部を変化させて、世界各地に出没する。
そして、それぞれの名前の頭に「ドス」の文字を冠する者が、その群れを率いる資格を持つことを表している。

遠くの小山から姿を現したドスランポスの口には、大きなイノシシが血を流しながら銜えられていた。
すでに絶命しているらしく、ピクリとも動かないその巨体を、顎の力だけでガリガリと噛み砕いている。
牙が立つたび、臓物の赤色が緑の大地を朱に染め上げられていく。

「でも、ファンゴを喰うドスランポスなんて、聞いたことないニャ・・・それに、あの大きさ・・・化け物ニャ・・・」

そう。
肉食と呼ばれるランポス種の主な食料は、飛竜種の卵と草食の大人しいモンスターなどである。
同じ肉食であり仕留めるのが困難な、牙獣種であるファンゴを狙うことは極めて稀・・・いや、ほぼないと言ってもよい。
そして、その体躯。
通常ならば人間とほぼ同じ高さであるはずなのに、遠めからでも視認できるほどに大きい。
一回りや二回りでは感じられないほどの威圧感は、やはりバケモノの一言に尽きよう。

そのバケモノが今、新たな獲物を見つけたのである。
喉を低く唸らせ、涎を垂れ流し、獰猛な目をさらに輝かせて見る先には・・・

『ネコさん、なんかあのトカゲ・・・私たちを見てる気がするんですけど・・・?』
「ハハハハ、そんなわけがないニャ。もしそうだとしても、このボクがやっつけてやるニャ」
『そう言いながら・・・なんか震えてますよネコさん。しかもアレ、こっちから目を逸らしませんよ?』
「ハハハハ、これは武者震いニャ。ついでに言うなら、ボクは怖くもなんともないニャ。く、来るならかかってこいニャ」

引きつらせた笑顔を貼り付けたネコと、困惑した様子のニンゲンがいた。
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週に数回は更新できるよう頑張ります!(ぺこり
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